Cloudflare のキャッシュ(ページや画像を閲覧者の近くに一時的に保存して配信する仕組み)を使うと、サイトは速くなると言われます。
弊社が作り直した WordPress のサイトで、キャッシュあり・なしの両方を測って比べたところ、速くなるのは「サーバーが最初に応答するまでの時間」に限られ、表示の速さが大きく変わるページは一部でした。
この記事の前提
| 対象読者 | Cloudflare を導入している、または導入を考えているサイトの運営者・Web 担当者 |
|---|---|
| 対象 | WordPress(ページビルダー Bricks で作成)と、Cloudflare の無料の範囲のキャッシュ |
| 確認日 | 2026年10月9日 |
| 計測の方法 | Google の計測の道具 Lighthouse で、1ページにつき3回測った中央値 |
実測の結果
| ページ | キャッシュ | スマートフォンの評価 | スマートフォンの LCP | PC の評価 | PC の LCP |
|---|---|---|---|---|---|
| トップ | なし | 88 | 3.90秒 | 97 | 1.15秒 |
| トップ | あり | 93 | 2.48秒 | 99 | 1.03秒 |
| 概要のページ | なし | 97 | 2.35秒 | 99 | 0.91秒 |
| 概要のページ | あり | 96 | 2.62秒 | 99 | 0.80秒 |
| 案内のページ | なし | 97 | 2.40秒 | 99 | 0.89秒 |
| 案内のページ | あり | 97 | 2.31秒 | 99 | 0.98秒 |
| 記事のページ | なし | 98 | 2.15秒 | 98 | 0.87秒 |
| 記事のページ | あり | 97 | 2.11秒 | 98 | 0.73秒 |
評価は Lighthouse の性能の点数(100点満点)。LCP(Largest Contentful Paint)は画面でいちばん大きな部分が表示されるまでの時間で、Google は2.5秒以内を「良好」としています。
キャッシュで縮むのは、サーバーの最初の応答
キャッシュで縮むのは、サーバーが最初に応答するまでの時間(TTFB:Time To First Byte)です。それぞれ5〜7回測った値は次のとおりです。
| 状態 | 最初の応答 |
|---|---|
| Cloudflare のキャッシュから返す | 0.08〜0.10秒 |
| サーバー側のキャッシュから返す | 0.13〜0.20秒 |
| どちらのキャッシュも使わず、毎回 WordPress がページを作る | 0.45〜0.53秒 |
応答を大きく速くしているのはサーバー側のキャッシュで、Cloudflare のキャッシュが上乗せで縮めるのは0.1秒ほどです。
スマートフォンの表示の速さは、主に回線の遅さで決まる
Lighthouse はスマートフォンを測るとき、遅い携帯回線をまねます。
画像と文字の形のデータ(フォント)を運ぶのに2秒以上かかり、キャッシュの有無で運ぶ量は変わりません。このため、スマートフォンの LCP はキャッシュの有無でほとんど変わりません。
3回の中央値でも、LCP は ±0.3秒ほどぶれます。概要のページの 2.35秒から2.62秒への変化は、このぶれの中に収まっています。
トップページだけ大きく速くなった理由
トップページだけ、スマートフォンの LCP が3.90秒から2.48秒へ縮み、Google の「良好」の基準に入りました。
キャッシュなしのときは、大きな画像まで毎回サーバーから取ってきていたためと見ています。
まとめ
- サーバーの応答が速く、画像が軽いページは、キャッシュがなくても十分に速く表示されます
- 画像の大きいページでは、キャッシュで表示が速くなります
- キャッシュがあると、アクセスが集中してもサーバーへ届く数が減り、サーバーを守る働きもあります
弊社では、まずページそのものを軽く作り、そのうえで Cloudflare のキャッシュを使っています。