キャッシュでサイトは速くなるのか:有無で表示の速さを実測して比べました

速くなるのはどこか、実測の値で説明いたします。

公開日:2026年10月9日

Cloudflare のキャッシュ(ページや画像を閲覧者の近くに一時的に保存して配信する仕組み)を使うと、サイトは速くなると言われます。
弊社が作り直した WordPress のサイトで、キャッシュあり・なしの両方を測って比べたところ、速くなるのは「サーバーが最初に応答するまでの時間」に限られ、表示の速さが大きく変わるページは一部でした。

この記事の前提

対象読者Cloudflare を導入している、または導入を考えているサイトの運営者・Web 担当者
対象WordPress(ページビルダー Bricks で作成)と、Cloudflare の無料の範囲のキャッシュ
確認日2026年10月9日
計測の方法Google の計測の道具 Lighthouse で、1ページにつき3回測った中央値

実測の結果

ページキャッシュスマートフォンの評価スマートフォンの LCPPC の評価PC の LCP
トップなし883.90秒971.15秒
トップあり932.48秒991.03秒
概要のページなし972.35秒990.91秒
概要のページあり962.62秒990.80秒
案内のページなし972.40秒990.89秒
案内のページあり972.31秒990.98秒
記事のページなし982.15秒980.87秒
記事のページあり972.11秒980.73秒

評価は Lighthouse の性能の点数(100点満点)。LCP(Largest Contentful Paint)は画面でいちばん大きな部分が表示されるまでの時間で、Google は2.5秒以内を「良好」としています。

キャッシュで縮むのは、サーバーの最初の応答

キャッシュで縮むのは、サーバーが最初に応答するまでの時間(TTFB:Time To First Byte)です。それぞれ5〜7回測った値は次のとおりです。

状態最初の応答
Cloudflare のキャッシュから返す0.08〜0.10秒
サーバー側のキャッシュから返す0.13〜0.20秒
どちらのキャッシュも使わず、毎回 WordPress がページを作る0.45〜0.53秒

応答を大きく速くしているのはサーバー側のキャッシュで、Cloudflare のキャッシュが上乗せで縮めるのは0.1秒ほどです。

スマートフォンの表示の速さは、主に回線の遅さで決まる

Lighthouse はスマートフォンを測るとき、遅い携帯回線をまねます。
画像と文字の形のデータ(フォント)を運ぶのに2秒以上かかり、キャッシュの有無で運ぶ量は変わりません。このため、スマートフォンの LCP はキャッシュの有無でほとんど変わりません。

3回の中央値でも、LCP は ±0.3秒ほどぶれます。概要のページの 2.35秒から2.62秒への変化は、このぶれの中に収まっています。

トップページだけ大きく速くなった理由

トップページだけ、スマートフォンの LCP が3.90秒から2.48秒へ縮み、Google の「良好」の基準に入りました。
キャッシュなしのときは、大きな画像まで毎回サーバーから取ってきていたためと見ています。

まとめ

  • サーバーの応答が速く、画像が軽いページは、キャッシュがなくても十分に速く表示されます
  • 画像の大きいページでは、キャッシュで表示が速くなります
  • キャッシュがあると、アクセスが集中してもサーバーへ届く数が減り、サーバーを守る働きもあります

弊社では、まずページそのものを軽く作り、そのうえで Cloudflare のキャッシュを使っています。